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不正出血の基礎知識

 
不正出血って、不意なのでビックリしますよね。
女性は比較的、出血に対しては免疫があるので、血を見たぐらいでは驚きませんが、
生理でもないのに、女性器から出血していると不安になるものです。

 

この生理以外での理由で、女性器から出血することを不正出血といいます。

 

不正出血については、生理痛や生理不順などと同じぐらい、
多くの女性が悩みを持っています。

 

出血には、その時々の原因によって、うっすらと血が混じる程度のものから
生理と同じぐらい出血するものまで色々とありますが、少量の出血でも、
放置してしまうのは良くありません。

 

不正出血は、なにかしらの病気(子宮ガンや子宮筋腫など)が
原因であることもあるので、一度、婦人科で診てもらういましょう。

 

また思春期や更年期障害など、ホルモンバランスが崩れたときにも
出血することがあります。

 

ストレスや不規則な生活なども原因となるので、出血した場合は
病気が発見されなかったとしても、生活サイクルの見直しの
良い機会にして欲しいと思います。

 

不正出血と生理の関係についてですが、毎月順調に
生理が来ているからといって安心はできません。
実は、通常の生理だと思っていても、そのまま不正出血に
続いているということもあります。

 

生理なのに、いつもと色が違う。など、思い当たる節はありませんか?

 

そんなときは体調を整えて、不正出血の予防に努めましょう。
それが、大きな病気の予防にもつながっていきます。

 

不正出血の原因
不正出血は、どのようなことが原因で起きるのでしょうか?
主な原因として、次の4つが挙げられます。
  1. 性器が傷ついて起きる出血
  2. 妊娠で起こる出血
  3. 体内機能による出血
  4. 病気が原因で起きる不正出血
1.性器が傷ついて起きる出血
性交やその他の原因で、性器の内部が傷を負って出血を起こせば、
それは不正出血となります。

 

代表的な例は「処女膜裂傷」ですが、こうした怪我による出血は大抵の場合、
本人に心当たりがありますので、不正出血をしたからといって、すぐさま病院に行く
必要はないと思いますが、出血がなかなか止まらないようでしたら診察を受けましょう。

 

2.妊娠で起こる出血
不正出血の原因が妊娠だったというケースは珍しくありません。
受精卵が子宮内膜に着床するときに起こる「着床時出血」が代表的なものですが、
これはに個人差がありますので、誰もが必ず出血するわけでありません。

 

また、妊娠に伴う不正出血は、「流産」や「子宮外妊娠」によって
引き起こされるケースもありますので、注意が必要です。

 

3.体内機能による出血
体内のホルモン分泌のバランスが崩れて起きる「機能性出血」と
いわれる症状があり、これが不正出血の原因として、
もっとも多いものだと言われています。
ようやく生理が始まったばかりの思春期や、閉経の近づいた
更年期に多く見られる症状です。

 

また、生理と生理の中間時、排卵の頃に起きる「中間期出血」
というものがあります。不正出血と間違いやすいですが、
この中間期出血は正常な生理の症状なので、
1〜3日、少量の出血があるだけで、すぐに治まりますので問題はありません。

 

4.病気が原因で起きる不正出血
一番気をつけなければならないのは、不正出血の原因が
「何らかの病気」だった場合です。

 

不正出血を引き起こす可能性のある病気としては、「子宮がん」や
「子宮筋腫」など、放っておくと危険な病気もあります。

 

これらの病気が原因だった場合、不正出血以外にも体調の異状が
自覚できる場合もあります。
おかしいなと思ったら、ためらわず早めに婦人科で診察を受けましょう。

 

不正出血の原因となる病気
不正出血の原因となる病気は、次のようなものが挙げられます。

 

萎縮性腟炎
閉経後に女性ホルモンが足りなくなり、潤い不足の状態になるため、
腟や子宮の出口がただれやすくなった状態。
腟内にホルモン剤を入れて女性ホルモンを補う治療を行ないます。

 

子宮頚管ポリープ
子宮の出口にできるポリープ。良性なので放置しても大きな問題にはなりませんが、
出血しやすいのが特徴です。
たびたび出血する場合は切除してもらっておいた方が安心です。
ポリープは、外来で麻酔無しに簡単に取れます。

 

子宮内膜ポリープ
子宮の奥にできるポリープ。ほとんどが良性ですが、子宮体癌がポリープ状に
発育することもあるので、悪性でないことだけは検査で確認しておく必要があります。
薬物治療でポリープを小さくしていくか、手術で取り除きます。
薬物治療の場合は、ピルや生理を止める薬を使います。
手術は日帰りまたは短期入院で、子宮鏡下手術を行ないます。

 

粘膜下子宮筋腫
子宮内に飛び出る位置の子宮筋腫。内膜ポリープと同様、子宮内に飛び出ているため、
月経量が増えたり月経の時期以外に出血する原因となります。
ピルで出血をコントロールするか、子宮鏡手術で筋腫のコブそのものを削っていきます。

 

クラミジア頚管炎
クラミジアの感染によって子宮の出口に炎症を起こした状態。
抗生剤の内服で治療します。妊娠中にクラミジア頚管炎になると、
流産や早産や破水の原因になるので注意が必要です。

 

子宮内膜増殖症
子宮内膜が厚くなりすぎてフライング出血してしまう状態。
子宮体癌の前がん病変のこともあるので注意が必要です。
ピルや黄体ホルモン療法で治療します。

 

子宮体癌
子宮の奥の癌。手術や化学療法(抗がん剤による治療)、放射線治療が必要になります。

 

子宮頸癌
子宮の出口の癌です。手術や化学療法(抗がん剤による治療)や
放射線治療が必要になります。

 

不正出血の予防について
不正出血が、何かの病気が原因だった場合は、すぐにその病気を治療するわけですが、
とにかく不正出血に対する治療の一番のポイントは、
まず、原因を明らかにすることです。

 

そんな不正出血の予防法は、原因によって変わってきます。
しかし、どんな病気や体調不良でも言えることですが、
基本的には、規則正しい健康的な生活をすることに尽きます。

 

どこか一つバランスが崩れると、連鎖的にいろいろなところの不調が出てきます。
それが不正出血であったり、様々な病気であったりするのです。

 

現代社会において、規則正しい健康的な生活をするのは簡単ではありません。
しかし、日頃から心がけておくことが大切です。
心がけておけば、いざというときには、速やかに対処できるようになります。

 


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